諸事日記
先週、僕は突撃訪問を敢行した。
某職業訓練学校にである。
結果は、またしても撃沈である。
これで、前回の某大学に続いての撃沈であった。
ちょっぴり息消沈である。
経営コンサルは、実践可能で、短期間で成果を出さなければならない。
しかも、百戦錬磨の経営者相手にである。
それに比べ、学生は、やり易い。
授業では学ばない、分からない、そんなところを、実経験で紹介すれば、
驚きと、新たな気付きを与えることができる。
「実社会から見た会計学を教えたい!」
そんな、コンセプトで、突撃訪問をしたのである。
結果は「そんなカリキュラムはない」と、言うことで、撃沈された。
僕は、現役時代、沢山の新入社員を育ててきた。
教え方がまずかったのだろうが、多くの若者が、道半ばで、会社をリタイアしていった。
でも、残った者は、立派に組織の長になっていった。
そう言えば、こんなこともあった。
旧雇用促進事業団で主催する「離職者支援講演」を受け持ったことがある。
場所は、東京の錦糸町。沢山の受講者がいた。
それも、3日間朝から晩までの、超ハードな講義であった。
開講一番にいった。「経理なんて、実に、つまらん。そんな覚悟をして聞いて下さい」
そしたら、次の日は出席者は半減した。
で、与えられた教材を使うのを止めて、
「貴方が経営者だったら、この時、どうする」と問いかけた。
この問いに関する自作の資料を、いっぱい提供して、問い続けた。
これ、実は最初から考えていたこと。
僕は、実務をこなす中で「経理では会社は良くならない」との思いで、自分の立ち位置を、勝手に経営企画に振った人間である。それを、ここでも、実践したのである。
そうしたら、最終日の3日目には、実家の経営を引き継がなければならないと言う「経営者の卵」たちが、入れ替わり、立ち替わり、いろんな質問をしてきた。どれも真剣で切実な質問であった。
お陰で、昨日と、うって変って、活気溢れた場になり、僕の講座も終了した。
教育とは、そんなもんだろうと思う。
興味を持っている人でないと、真剣に学ぼうとしない。
特に、実社会では、万人に興味を持たせるような教育なんてない。
「極める教育」でないといけない。