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「驚くべき経営戦略」の根源を見た。

 1/14で「大企業が忘れかけていたもの」と題して、ある中小企業が驚くべき経営戦略を展開していることを書いた。 ▲そして、2/21には「素晴らしき経営者の原点を見た」として、その驚くべき経営戦略はいかにして生まれたか・・・の、入口部分を書いた。 ▲そう、まだ、本題には触れていなかったのだ。そのことが、とても、気になっていた。 ▲本当を言うと書けなかったのである。なぜ、そのような発想が出てくるのか、いくら考えても分からなかったのである。

 それが、なんとなく、分かってきたような気がしたので、本日の投稿となった。 ▲でも、まだ「分かってきたような気がする」程度であり、本質まで行き届いてはいない。だから、この投稿を読まれる方の賛同は充分に得られないと思うので、その点をご容赦願いたい。

 

 色々、考えたが分からない。 もう、直に行って確かめるしかないと思った。 そこで、私特有の「押しかけ訪問」をすることになった。 幸い、ある大手メーカーの協力会の人達が見学に来ると言うので、無理やり、その中に混ぜて貰った。 会議室に通された。 社長さんの説明が始まった。 冒頭、社長さんは「今日は、私の友人である大石さんが、我社のことを知りたいといって同席させて貰っておりますので、ご了承下さい。」と、紹介をしてくれた。 場違いの私をこう紹介してくれた。 身に余る気の使い方に感謝をした。 後で思えば、この「人を大事にする」ことこそが、驚くべき経営戦略の根源であったような気がする。

 

 映し出されたスライドに添って、説明が進んでいく。 どのスライドも私には新鮮なものに映った。 次々と新鮮なスライドが流れていった。 何枚目だろうか・・・「会社は誰を大事にすべきか?」と言うタイトルに入った。・・・・▲どう、皆さんは誰を大事にすべきと思いますか?。 ・・・上場会社に勤めていた私は、真っ先に、「株主だろう」と思った。 ・・・それも財務を担当していたから、余計そう思った。 ・・・僕と同じように考えた人も少なくはないと思う。 ところが、この社長さんは「従業員」だと言った。 その次は「従業員の家族と仕入先」、次は「お客さん」、「地域社会」。株主はなかなか出てこない。 最後に出てきた。 ・・・「これだ!」と思った。 中小企業だから、オーナー会社だから、株主とは自分のことだ。 この自分を最後に位置付けたのである。 ▲さらに、もう一つ、あった。・・・会社の力は何で創られているかと言って、スライドを代えた。 そこには「競争力」×「財務力」×「人間力」と書かれていた。・・・どれが一番重要か?と、問いかけてきた。 会社で事業計画に関わってきた私は真っ先に「競争力」を挙げる。 財務力も人間力もそれは外部から調達できる。 競争力は自ら作り出すものである。だから、最も重要視すべきものは「競争力」であるはず。・・・・これが私の考えである。・・・ところが、この社長さんは違った。「人間力」を掲げた。

 この2つの、人(従業員)を大事にする考えが、他に類を見ない「ゆるぎない経営戦略」を打ち出し続けている根源だった。

 

製造小売業→工業の六次産業化」、「世界最速工場→海外受注を国内で対応できる工場作り」、「考え、作り、売る→どんなものでも作れる柔軟な工場へ」、「小口顧客、小口受注、多品種小ロット生産→ぶれない事業構造」、「80%で満足が得られる経営→余力を残し臨機応変に対応できる経営」・・・・あげたらきりがない。 素晴らしいと言うしかない。・・・これらの根源には、従業員の考え、行動することが、会社を繁栄させることだと言う信念がある。

 

 それに比べ、我々大企業の経営はどうであろうか。大量生産をずーと指向してきた。財務力を武器に、生産設備を増強させ、従業員を過労働に追いやり、量を求めてきた。そうすることが競争力を増すことだと思った。その典型であった電気や自動車、建設はどうであろう。市場が成長していたころは良かった。でも、今は成熟市場。気がついても、そう簡単に舵を切ることができない。なんせ、精一杯走り続けてきたのだから、ちょっとでも力を抜いたら、赤字転落する。 もう、つき進むことしかできない体質になっている。 ▲今や、電気、自動車、建設の下請け業者は、仕事量の減少で、アップ、アップしている。 今まで、大量生産に付き合っていくことを無理強いされてきた結果がこれである。 急に、他のものを作れっていっても無理がある。 ▲いずれ、大手にも、同じ結末が待っているかも知れない。

 

PS

・次回は、この関連として「鴻海精密工業とシャープの関係」について述べる。

・ここで、取り上げている「驚くべき経営戦略」は、「日本で一番残したい会社」として、中小企業庁菅賞を受賞された「沢根スプリング(静岡県浜松市)」さんのことである。

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