「経理の知られざる戦い」の投稿はちょっと休みます。
その前に、今コンサルしている中からの情報をお伝えします。
僕は、ある団体の起業についてお手伝いをしている。 その過程で分かったことを大まかにお伝えする。 起業しようとしている方の参考になれば嬉しい。
会社形態の話である。 調べた形態は、「合同会社」「一般社団法人」「公益社団法人」「特例社団法人(NPO)」である。 最近は社会貢献的な活動を、会社を作ってやろうとするケースを多く見かける。 この活動は儲けることよりも社会貢献が目的なので利益は殆どでない。 それに、市民活動だから経営にも慣れていない。 そんな場合は、断然、前記した会社形態が適している。 だけど、どの形態にも一長一短がある。 このことが起業者を悩ませる。
まず、「公益法人」や「特例社団法人」は、やっても良い事業が決まっている。 公益法人は23事業、NPOは17事業と決まっている。 それは儲かる事業ではないのである。 会費や寄付金を集めて、その資金で運営することを前提にしているのである。 それに、設立時に国の認定を受けなければならない。 設立した後も公益的な事業運営がされているかチェックされる。 ・・・「儲かっちゃあいけない」なんて、経済的合理性がない。 それに国からの指導・監督が入る。 あんまりお勧めでない。 税金を払いたくない方や、国・地方公共団体からの補助金を受けたい方にはお勧めの形態である。
ちょっとでも儲けたいと思う方は、「合同会社」か「一般社団法人」を選択しないといけない。 これは、殆どどんな事業をしても良い(収益事業34種類)。 じゃあ、どこが違うかと言えば、出資を集めやすいかどうかである。 「一般社団法人」は大きな出資を調達することは大変難しい。 なぜなら、一旦出資したものは戻ってこないからである。 具体的に言うと、出資したものに配当や利息は払えない。 それに解散した時でも戻ってこない。 残余財産は国あるいは公益性のある団体に寄贈しなければならないのである。 戻ってくるのは利益剰余金の部分だけ。 もともと出した基本の部分は戻ってこない。 出資にかわる「基金」と言うものがあるがこれも同じである。・・・こんな決め事があったら、だれも、お金を出さないと思う。 慈善家が背景にドカッと座っているような方にしかお勧めできない。
最後の「合同会社」は、ほぼ株式会社と似ている。 配当もできるし、解散時にはその他の債務を完済した後であれば払戻ができる。 株式会社のように、出資を広く募集することは出来ないが、特定の人には出資が頼みやすい形態である。 それに、株式会社のように、株主総会など重い決済方法はない。 出資した人達で全てを決めることができる。 だから「合同会社」は、ある程度の元手(資金)が必要な事業をしたい方で、フットワーク軽く運営したい方にお勧めの形態である。
ここまで、調べ上げるのに、1ケ月ぐらいかかりました。
最近はネットでなんでも分かるが、いろんな意見があって、あっちいったり、こっちにいったりと、議論はぐるぐる回る。 そんな、余分な時間を貴方には味わってほしくない。 悩んでいる方はご連絡下さい。 相談に乗ります。