読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

これぞ財務部のキャシュフロー計画(2)

目次

5.会社にもライフサイクルがある。・・・・3/25投稿

6.ライフサイクルの特性を生かして資金重要を読む・・・

 

 

5.会社にもライフサイクルがある。

前章で、先行投資の「効果がいつ出てくるか?」を見極める必要があると書きましたが、「そんなことはできないぞ」っと思われる方もいると思います。

そんな方のために、取って置きの方法を披露いたします。

 

実は、会社にも、人間と同じように「誕生」から「死」に至るまでの間を、幾つかのパターンに区別することができるのです。これを企業のライフサイクルと呼びますが、このパターン毎に「利益」や「資金需要」に一定の形で変化が出て来ます。

 

ちょうど、私達が「成長期」には食欲が旺盛になりエンゲル係数が急騰したり、育児に手が離れた「安定期」に入ると幾何の蓄えができたり、それもつかの間「更年期障害」に悩むようになると医療費の支出が急増して生活難に陥ったりするのと同じようなことが会社でも起こるのです。

 

 

 

 6.ライフサイクルの特性を生かして資金重要を読む

前章で「会社にもライフサイクルがある」と説明をしましたが、

この特性を利用して各グループ会社のこれからの資金需要を読むことができます。

例えば、

「この会社は成長期に差し掛かってきたので、まとまった資金をつぎ込み本格的な成長を実現させなければならない」とか、「この会社は躍進期に入ったから、これからは、資金の出し手になって貰わないと!」・・・と言った具合に、会社毎にステージを確認しながら、資金の「出し手」と「使い手」に分けていくのです。

 

そして、次は具体的な額を見込んでいきます。

これは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これぞ財務部のキャシュフロー計画(その1)

1.はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・3/17投稿

2.なぜ財務部員はキャシュフロー計画書がつくれないのか?・・・3/21投稿

3.さすが財務部と言われるために・・・・・・・3/21投稿

4. 過去分析でキャシュフローのクセを掴む・・・3/25投稿

5.

 

 

1.はじめに

先日、ある企業トップの方から、こんな話を伺った。

「念願だった事業再編に目途が着いた」
「他企業からの仕事の移管もあり、売上が倍増することになりそうである」
「仕事はものすごく忙しくなるが、従業員の頑張りで、なんとかこなすことができそうである。」
「量が増えた分だけ利益も増えるから、経営は素晴らしい結果が残せそうである。」
「ただ、資金がもつかどうかが心配である。こればっかりは、私のような素人ではかたきっし見当がつかない。」

・・・と、大事を成しとげた自信たっぷりの姿の中に、一抹の不安を隠せない複雑な表情を時折見せた。 その姿が気になってしかたがなかった。

私には、この社長さんが心配するのがよくわかった。
私は、総資産の2/3にも膨れ上がった借入金を、11年間かけて、無借金会社にすることができたが、この話を聞き、悪戦苦闘の毎日が走馬灯のように頭の中を走り回った。

たしかに、量が増えれば利益はそれだけ良くなるのが一般的である。
だけど、資金はちょっと違う。
というより思わぬ苦境に立たされることすら起こり得るのである。
このことを社長さんは知っていたのである。

なぜ、そんなことが起こるのかと言うことは・・・次章以降で述べるとして、
ここでは、財務責任者である貴方に問いかけてみたい。

この話を社長から聞いたら、貴方は、なんと答えますか?

 

 

2.財務部員は、なぜキャシュフロー計画書を造れないのか?

上の問いかけに対して、
財務の皆さんの答えを代弁してみたいと思います。

「キャシュフロー計画書を作ることは、そんな簡単なものじゃぁないですよ。」
「だって、利益だってわからないし、設備投資もまだ決まっていなし、それに子会社が○○社もあり各々資金事情は違うんだから・・・。」
「過去の実績を集計するだけでもヒイヒイ言っているのに、集計すべき資料もまだない中で、計画書を作れなんてことは、はなから無理に決まっているでしょう・・・」
「そんなことを財務部に要求する前に、まず、事業そのものを固めてほしいね。・・・規模が急拡大するのだから、①新規の設備投資も必要になるでしょう。 ⓶人だって増やさないといけないし、⓷間接費も今と一緒という訳にいかないし、そもそも、量が増えたからと言って限界利益率が下がるなんてことはないよね?・・・、そこんとこ早くきめてよ!」

ごもっともです。
それに、間違いじゃないし。
私も、永年財務を経験してきましたので、本音は一緒です。

 

 

でも、「できない」なんて言ってたら、会社潰れちゃいますから、

必死にやるしかないですね。

 私も、諸先輩達がこうした場面に立ち向かう姿を何度か見てきました。
ある輸送機メーカーに勤めていた頃です。
経理部に二人の課長さんがいまして、どちらも、優秀な方で、上からの評価も高かったように記憶しております。 勿論、お二人もポスト部長を目指して、熾烈な戦いをしておりました。 それは、近づくと熱気を感じるほどでした。
おりしも、そんな時に、事件は起きたのです。
輸出急拡大で資金需要が激変することになったのです。
そこで社長から出された問いが、「資金は大丈夫か?」だったのです。
この二人の課長さんは、必死に検討して、別々に報告したようです。
それから、しばらくしてからでした。
昨日までライバル同志だった二人が、上司と部下に分かれたのです。

 

こんなドラマチックなことが起きると言うことは、

それほど、会社経営にキャシュフロー計画が大事と言うことに他ならないのです。

 

 

3.さすが財務部と言われるために

 それでは、
利益計画や投資計画がない段階で、
どうしたらキャシュフロー計画書を作ることができるか?
を考えてみたいと思います。

  

 

トップから「キャシュフロー計画を作れ!」と指示が飛んでくるのは、資金需要が大幅に変化する場合や、赤字が続きで資金が枯渇し始めた時くらいでしょう。

後者の場合は、過去にその原因が既に発生している訳ですから、過去分析をすれば、改善策も予測できますから、そんなに難しいことではありませんね。

問題は前者の場合です。

「過去分析」だけでは答えを出せませんので、「これから起こる変化が、どうようにキャシュに影響するのかを予測」しなければなりません。  しかも、予測だけに終わらず、予測される問題について、その改善策も提示しなければなりません。 しかも、皆さんが理解できる形で提示しなければなりません。 

 ここまでやって、初めて財務らしいと言われるのです。

 

 

4.過去分析でキャシュフローのクセを掴む

私達は、将来を考える時、まず、今の自分を見つめ直しますよね。

「このままいったら、将来はどうなっちゃうんだろう!」ってね。

会社の場合も、全く同じです。

今の状態を知らないで、将来を予測することはできません。

と、言うことで、最初は、過去分析をして、キャシュフローのクセを掴むことから始めます。

 

 

上の表は、某企業の実際の数値です。
公表されている「キャシュフロー計算書」を時系列に横に並べただけのものです。
ただ、ちょっとだけ工夫をして並び替えています。
それは、キャシュフローの変動が「利益」と「運転資金のバランス」、「設備投資の状況」で動きますので、それが見えるように並び変えております。

 

このして、見てみると、

運転資金はほぼバランスが取れていますので、今後、規模が急拡大しても、運転資金が大きく足らなくなるといったことはないでしょう。

また、運転資金の下に書かれている「その他」は、「資金ので出入りを伴わない利益の変動」が主なものですが、厚生年金の代行返上してからは大きな変動が見られないので、これも、あまり心配することはないでしょう。

 

問題は、設備資金です。

ここ数年、投資過多(償却を超える投資)になっています。

私達、財務は、安定成長を続けるために、「償却の範囲内で投資」をするように計画をしますが、この会社はこれを超える投資をしています。 その一方、この投資効果は利益が増える形で出てくるはずですが、それがありません。

明らかに先行投資の状況が続いているのです。

海外進出を積極展開しているとお聞きしていますので、この海外進出投資が先行投資の主な理由だと思いますが、効果が出ないままに、先行投資を続けることはたいへん危険なことです。

従って、この先行投資が「いつ効果として表れてくるのか」を確認しなければなりません。このことが将来のキャシュフローに大きな影響を及ぼす可能性がありすので、ここを中心に検討すべきだと考えます。

 

 

5.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぜったい成功する事業計画の立て方(その3)

目次

12.競争力を考える・・・・・3/1投稿

13.ロードマップを描く・・・3/2投稿

14.まとめ・・・・・・・・・3/2投稿

 

 

12.競争力を考える

事業計画作成も、いよいよ最終工程に入ってきました。

ここまでは、外部環境に合わせて、自分の力をどう高めていくかを考えてきましたが、もう一つ大事なことがあります。それは、競合相手と、どう戦っていくかと言うことです。

私は経営戦略は競争戦略だと思っております。 成熟社会では市場そのものが拡大していくことはまず期待できません。 勿論、新技術、新製品、新用途開発などで新しい市場を創造していくことも可能ですが、我々、中小企業にとって至難の技であります。 ですから、残された手は既存市場からどれだけのパイを勝ち取るかという「競争戦略」しかありません。

 いままでは、できるだけ競争を避け、戦わずして勝てる戦法を考えてきたわけですが、それでも、やっぱり競争相手が全くいないと言う訳にはいきません。 最後はやっぱり、この競争戦略なくしては経営戦略を完結することはできません。

 

私たち経営コンサルは、この競争戦略を考えるためのフレームワークをいくつか持っています。 その一つが「3C分析」です。 これは、市場(Customer)、競合(Conpetitor)、自社(Conpany)の3つの項目を徹底的に考察して戦略を構築する方法です。

もう一つは、過去の歴史から引き継がれている競争戦略です。それには「ランチェスターの法則」、「マイケル・ポーターの3つの戦略」、「ブルー・オーシャン戦略」などがあります。

こんなことも参考にしながら、貴方の会社の競争戦略を考えてみることをお勧めします。

 

私の場合は、以下のようになります。

 

私が狙う市場は、どちらかと言うと中小企業と言うよりも、ある程度、規模が大きい「中堅企業」です。 事業戦略を必要とする企業を考えると、ある程度の規模の会社となる訳です。 ところが、この市場は抱えている課題も複雑で大きなものになります。それを個人の経営コンサルで対応することは大変難しいものです。 その結果、この分野のコンサルは「中堅コンサルファーム」の領域となっている訳です。

 さー、大変です。弱小コンサルの私が、このコンサルファームと戦わなければならないのですから。 技法では負けていないと思うのですが、課題解決に向けての「調査」、「分析」にかけるパワーは、とてもかなわないでしょう!。

 

そこで、考えたのが2つの戦略でした。

(1)暗黙知形式知に変える。

コンサルファームほどのパワーをかけられない「調査・分析」は、その企業に埋もれている情報を表に引っ張り出して、使える情報に整理・整頓すればいい。 あらためて調査をしなくても、それなりの企業であれば十分使える情報があるはずだ。ただ、それを活かしていないだけである。これは私が会社にいたころから実感していたことでもある。 そこのところをうまくやれる技法を開発すれば良い。・・・と考えた。

f:id:o-katsumi:20170301105314j:plain

 

(2)コンサルのネットワーク化

経営戦略を仕事とすることは、検討範囲も広くなり、多彩な情報と知識が必要になるのが一般的。 それに、お客様も中堅企業ともなれば、それなりのスタッフを抱えている。 彼等以上の知恵を出さなければ商売にならない。 そのためには専門的知識を有した集団を形成する必要がある。 それも、他のコンサルファームと同じでは面白くない。 一味ちがったコンサル集団を目指したい。 我々、過っての企業戦士は、そんじょそこらのペーパーコンサルとは違う。 成功も失敗も数多く経験してきた。だから、成功のためのカンコツも心得ている。 それにまして、とにかくしっこい。成功するまであきらめない。・・・と言うことで「企業戦士経験者」で集団を形成しようと思っている。 今、わたしは、出身企業のOBに話を持ち掛けている最中である。

 

 

13.ロードマップを描く

さー、いよいよ最後の作業になります。

ここまでくれば、貴方の頭の中には成功への戦略が「どこの市場」で「何を武器」にして「どう戦う」のか と言った具体的なイメージで浮かび上がってきているものと思います。

今度は、これらを整理して「ありたい姿」に到達するための道順を描くことです。これが「成功へのロードマップ」なのです。

各部署、各従業員は、このロードマップを見ながら成功に向けて、一歩一歩、確実に、あるき始めるわけですから、とても大事なものであります。

経営者の頭の中だけにあるものは絵に描いた餅にしかならないのですが、このロードマップを示すことで、全員の足並みが揃うことになるのです。

船長であるあなたが道しるべを示すことは当たり前のことであり、これなくして、貴方の役割は果たせません。 

 

 

具体的な作成方法を紹介します。

まずは、縦軸に「成功させるための要素」を、横軸に「時間」を表した図を作成します。 そして、その図の左下を「今の貴方の位置」とします。 続けて、右上の端っこに「ありたい姿」を書きます。 そして、残った真中の空間をうめていくことがロードマップの作成になるのです。(上の図を参照ください)

さー、ここからは、再び、貴方の頭をフル回転させて下さい。

回り道はだめですよ。 細い、危険な道もだめですよ。 勿論、混雑して時間のかかる道もだめですよ。 それに暗くなるような道ではなく、楽しみながら行ける道がいいですねー。 そんな道を描いて下さい。 ここが船長の腕の見せどころです。

 

そんな道の描き方について、ちょっぴり紹介します。

具体的なことは、上の図を見て考えて下さい。 細かなことはヤボになりますから言いません。 要はいままで考えてきた「数々の戦略」を成功要素別に並べていけばいいのです。でも戦略だけでは書けませんので、それを実現させる戦術まで落とし込むことが必要になります。 でも、心配しないでください。 書きはじめると、不思議なことに戦術が次々と頭の中に浮かんできますから。これを図の中に書き加えていけば完成です。

あっ、それから、上の図は私の場合ですので、製造業をしている貴方の場合は、縦軸に「営業」「開発」「技術」「製造」「人財・資金」などの機能を入れると分かり易いと思います。

 

これで、貴方の事業計画は完成です。

あとは、このロードマップに従って数値目標をつければいいだけです。

 

(注)よく、ロードマップがなくて、数字だけの事業計画に出くわすことがありますが、これは、「市場」も「競合」も「自分力」も、何も考えず書いた「ありたい数字」の羅列にすぎません。 そこには、戦略も戦術も存在しません。 ですから、実現はまず難しいでしょうね。 

 

 14.まとめ

3回に亘り投稿してきましたが、中小企業としての戦略ポイントをまとめてみます。

どうぞ、貴方が、船長として立派な舵取りができますことを、心より願っております。

 

 

 

 

ぜったい成功する事業計画のたて方(その2)

 

目次

9.営業力強化を考える・・・2/26投稿

10.販売促進策を考える・・・2/26投稿

11.事業領域と顧客ニーズのギャップを埋める。・・・2/26投稿

 

9.営業力強化を考える。

何から何まで、自分一人でやることは、本当に大変なことです。
あれもこれも、ぜ~んぶ自分で、やっていると、力が分散してしまい、自分力が、どんどん低下していくことにもなりかねません。 そこで、「自分に欠けている部分は、無理してやらず、外部の力をお借りする」そんな戦法を取るべきだと思うのです。
 私も、そんなスタンスで、外部の営業力をお借りすることにしました。 早速、いろいろと探してみましたら、「まー、あるは、あるは、なんとも多いこと・・・」その多さにびっくり。 国も県も市町村も、こぞって中小企業に元気になって欲しいと、あの手、この手と、四方八方から手をさしのべているのでした。
 そこに、乗っからせて貰うことにしたのです。

国や、県も私の動きに大歓迎でした。だって、国や県の政策に同調しお手伝いするのですから、反対などするはずがないのです。 大量な申請書類を作ったり、面接に行ったりと、手続きはたいへん複雑で面倒でしたが、認可していただくことは、そんな難しいことではありませんでした。 お陰で、今では、遠州地区をカバーできるだけの営業チャネルを構築することができました。

 この「楽して大器を手にする」作戦は、コンサル業に限らず、どんな中小企業にとっても大事な戦略の一つです。 自分の会社では出来ないことも、他の会社と手を組めば、新たな戦略が見えてきます。これが「アライアンス」なのです。

 今のような成熟社会では、新たなビジネスモデルを造らないと成長が難しくなっています。この新たなビジネスモデルは他社と手を組むことで実現性が増すのです。貴方の会社でも、是非、考えてみて下さい。